2024年8月に公開した上記のULSA M5BデモファームウェアV2.0について、2025年9月28日に不具合対応を行ったVer. 2.1のアップデートを行い、M5Bunerにて配信を開始しました。
これはユーザー様からのご指摘により判明した以下の不具合に緊急的に対応するものです。
・microSDカードに記録されたログデータの一部が飛ぶ、空ファイルがいくつも作成される
・(SDカードを差し込んだ状態で)頻繁に再起動が発生する
ファームウェア対策
SDカードへの書き込み安定化
このたびの不具合は主にM5Stack Core2とSDカード性能に関連するものと推定しております。幅広いSDカード性能に対してより安定的にアクセスできるようにV2.1ではSPIクロック周波数を低減し、また512Byteごとにバッファリングして書き込みを行うなどの施策を講じました。
外部給電専用モードの追加
外部給電(ULSA本体下部microBポート経由)による動作時にM5Stack Core2の内蔵バッテリーの充・給電との競合によりしきい値電圧付近で何度か再起動する現象を防止するため、外部給電時にバッテリー充電を行わないようにする外部給電専用モード(EXTモード)を実装しました。
長時間計測を行う際には、ULSA本体下部microBポートから給電いただき、バッテリーアイコンをタッチしてEXTモードに変更するようにしてください。

これら一連の対策により、複数のULSA M5BおよびmicroSDカードの組み合わせにおいて、SDカードへの書き込み安定性の向上を確認しました。現時点で24時間の記録テストが複数回完了し、より長期の記録テストを実施中です。
推奨SDカード
多数台での検証の結果、SDカードにより不具合が発生しやすいものと、しにくいものがあることが判明しました。またインターネット上でもM5StackとSDカードの相性について多数の情報があり、それらの情報を総合して評価が高く入手性が良いKIOXIA(旧東芝メモリ)KMUB-A016Gを推奨いたします。
なおM5Stack Core2がサポートするSDカードの最大容量は16GBまでとなります。32GBなどのカードは使用できない可能性が高くなりますので、重要な計測の場面等では推奨SDカードのご使用を強く推奨します。
入手に際しては一部ネット通販では模造品が氾濫し、購入者側での正規品の判別が困難となっておりますので、
ヨドバシカメラ等の国内量販店よりご購入ください。
SDカード使用前にはフォーマットを
長く使用しているカードをログ記録用に使用する際には、必ずフォーマット(初期化)を実施してください。
SDアソシエーション公式のツールを使用していただくと簡単にフォーマットが可能です。
SDメモリカードフォーマッター - SD Association

ファームウェアアップデート方法
M5BurnerよりM5Stackに書き込みを行ってください。詳細な手順は下記のリンクをご参照ください。

ULSA M5B - M5Stack Core2用デモファーム導入手順
その他参考リンク
注意・免責事項
- M5Stack用のデモファームウェアはULSA M5B製品デモ用途に作成されたものであり、サポート・動作保証は行っておりませんのでご了承ください。
- Arduinoソフトウェア開発の支援やM5Stackなど他社製品ハードウェアのサポート業務はお受け出来かねますのでご了承ください。